2008'06.18 (Wed)

『あした花になる』

●『あした花になる』いもとようこ作


あばれんぼうのかまきりマンティスは、
その立派なかまが自慢です。

でも、白い蘭の花に出会ったとき、
自分の姿が醜いと感じ、恥ずかしくなりました。

蘭の花に魅了され、恋に落ちるマンティスは、
自分も蘭の花に釣りあう姿になりたいと願います。

そして神様に祈ります。

「お願いです」「お願いです」「お願いです」

仲間たちがからかい、バカにしても、
マンティスは祈り続けます。

何年も、何年もの長い月日が経ちました。

一億年もの長い長い歳月を経て、
ついに彼の一途な願いは叶うのです。

子どもとともに、
一心に祈り願うことの大切さを
感じ入ることのできる美しい作品です。


あした花になる (のびのびえほん)あした花になる (のびのびえほん)
(2002/02)
いもと ようこ

詳細を見る
07:00  |  小学校低学年以上  |  EDIT  |  ↑Top

2008'06.11 (Wed)

『おれはティラノサウルスだ』

●『おれはティラノサウルスだ』宮西 達也作


宮西 達也さんの恐竜シリーズの一冊です。

大事に慈しみ育てた子の元を泣きながら離れる
プテラノドンのお父さんとお母さん。

恐ろしいティラノサウルスと出会っても、
お父さんとお母さんの教えを守って
健気に生きていくプテラノドンの子。

そこには、わたしたちも経験する子どものひとり立ちの
物語を見るようです。

最後、ティラノサウルスとの友情はすれ違ってしまいますが、
それがこの物語を味わい深くしています。

おれはティラノサウルスだ (絵本の時間)おれはティラノサウルスだ (絵本の時間)
(2004/01)
宮西 達也

詳細を見る
07:00  |  幼児  |  EDIT  |  ↑Top

2008'06.04 (Wed)

『モチモチの木』

●『モチモチの木』斎藤隆介作・滝平二郎絵


 夜中にひとりではセッチンにも行けない臆病者の豆太。

 しかし、大好きな じさまの急病を知り、お医者さまを呼びに
 夜道をひとりで泣き泣き走ります。

 その帰り道、豆太が見たものは、
 勇気のある子どもしか見ることのできないという
 山の神様のお祭りでした。

 じさまは後で言います。

 「じぶんで じぶんをよわむしだなんて おもうな。

  にんげん、やさしささえあれば、

  やらなきゃならねえことは、きっとやるもんだ」


 斎藤隆介氏の文章の滝平二郎氏の切り絵が見事に調和した
 温かく懐かしいような絵本の名作です。

モチモチの木 (創作絵本 6)モチモチの木 (創作絵本 6)
(1971/11)
斎藤 隆介

詳細を見る
07:00  |  小学校低学年以上  |  EDIT  |  ↑Top

2008'05.28 (Wed)

『杜子春』

●『杜子春』芥川 龍之介 (著)

唐の都に暮らす若者、杜子春は一文無し。

ある春の夕方、不思議な老人と出会い、
仙人の道をめざして旅に出た杜子春は、

人間にとって財宝や仙力よりも
大切なものを身をもって学ぶこととなります。


 ・・・・・・・・・・

「どうだな。おれの弟子になったところが、
 とても仙人にはなれはすまい」

片目すがめの老人は微笑をふくみながら言いました。

「なれません。なれませんが、しかしわたしはなれなかったことも
 かえってうれしい気がするのです」

杜子春はまだ目に涙をうかべたまま、思わず老人の手をにぎりました。

 ・・・・・・・・・・・


子どもたちに人間らしく生きるが何かを問いかける名作です。

杜子春杜子春
(2003/12)
芥川 龍之介藤川 秀之

詳細を見る
07:00  |  小学校高学年以上  |  EDIT  |  ↑Top

2008'05.21 (Wed)

『しろくまちゃんのほっとけーき』

●『しろくまちゃんのほっとけーき』わかやま けん作

0歳から3歳までの子に大人気の
40年近くにもなるロングセラー絵本です。

お話は単純です。

しろくまちゃんが、お母さんと一緒にホットケーキを作るだけ。

ホットケーキがだんだん焼けていく工程を
楽しい擬音とともにシンプルな絵で紹介してあります。

「ぽたあん」と白い生地を落して、

表面が「ぷつぷつ」してきたら、生地は黄色く色づいています。


「しゅっ」「ぺたん」とひっくり返せば、今度はこんがりきつね色。

「ふくふく」とふくらんだら、「ぽいっ」とお皿にのせて、できあがり。

この本を開くたび、きっとホットケーキを食べたくなります。

お母さんも、一緒にホットケーキを作ってみたくなりますよ。


しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)
(1972/10)
わかやま けん

詳細を見る
07:00  |  幼児  |  EDIT  |  ↑Top

2008'05.14 (Wed)

『勇気 COURAGE』

『勇気 COURAGE』バーナード・ウェーバー(作)・日野原重明(訳)


 「こんなに いろんな 勇気が あるんだ」という語りで始まります。

 それは、表紙絵にもなっている高い台から飛び込む決心をする男の子の
 ような勇気だけではありません。

 「勇気とは、言い争いをしたあと最初に歩み寄ること」

 「勇気とは、しゃべらないと約束した秘密をもらさないこと」

  消防士と警察官の仕事現場では、
 「勇気とは消防士であること、警察官であること」

  飛び立つ飛行機を眺める母親と子どもが描かれた場面では、
 「勇気とは、時にはサヨナラを言わなければならないこと」

  そして、最後には、
 「いっしょに、ふたりが励ましあうのも勇気」とあります。

 日常生活には、いろいろな種類の勇気があることを
 この絵本は優しく語り、励ましてくれます。

(英文も書かれています)

勇気勇気
(2003/06)
バーナード ウェーバー

詳細を見る
07:00  |  幼児  |  EDIT  |  ↑Top

2008'05.07 (Wed)

『それからのおにがしま』

●『それからのおにがしま』川崎 洋 (著)、国松 エリカ (絵)

 ご存じ『ももたろう』の後の鬼が島は、どうなったのでしょうか。

 ももたろうたちに退治された鬼たちは、その後、改心したのです。

 やがて鬼たちと人間たちの交流が始まります。

 子どもどうしが遊び、橋がかけられ、
 鬼の娘と人間の若者の結婚式も・・・

 鬼=悪者という常識をくつがえし、
 平和な交流を楽しく描いた絵本です。

それからのおにがしま (えほんのマーチ)それからのおにがしま (えほんのマーチ)
(2004/01)
国松 エリカ、川崎 洋 他

詳細を見る
07:00  |  幼児  |  EDIT  |  ↑Top

2008'04.30 (Wed)

『おしいれのぼうけん』

●『おしいれのぼうけん』古田 足日 (著) 田畑 精一 (著)

さとしとあきらの保育園では、何度注意されても言うことを聞かない子は
おしいれに入れられて、あやまるまで出してはもらえません。

真っ暗なおしいれの奥に広がる夜の街で、
不気味な「ねずみばあさん」と遭遇したさとしとあきら。

「さとちゃん、てを つなごう」。

お互いの手のぬくもりに勇気をもらって、
ふたりの大冒険が始まりました。

「おしいれ」というこわくて不思議な空間に潜む世界を冒険して、
ワクワク楽しめる絵本です。

おしいれのぼうけんおしいれのぼうけん
(1974/11)
古田 足日、田畑 精一 他

詳細を見る
07:00  |  幼児  |  EDIT  |  ↑Top

2008'04.23 (Wed)

『星の王子さま』

●『星の王子さま』オリジナル版

 日本だけでも、600万部発行されている、世界的な大ベストセラーです。

 子ども向けのストーリ展開ですが、むしろ大人へのメッセージに満ちた
 不思議な物語です。

 「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
  かんじんなことは、目には見えないんだよ」

 この言葉は、心の目で真実を見ることを忘れた大人、
 そしてこれから大人になる子どもたちへの警鐘なのかもしれません。

星の王子さま―オリジナル版星の王子さま―オリジナル版
(2000/03)
サン=テグジュペリ

詳細を見る
16:20  |  未分類  |  EDIT  |  ↑Top

2008'04.16 (Wed)

『はせがわくん きらいや』

●『はせがわくん きらいや』長谷川集平(著)

「はせがわくん」くんは、「ぼく」の「ちょっと変わった友達」です。

いま二人は小学生ですが、「はせがわくん」はトロくて泣き虫で、
野球も山登りもへったくそ。

女の子みたいにピアノを習い始めた「はせがわくん」のことが
「ぼく」は、ますますきらいになります。

作文にもこんなことを書きます。


ぼくは、はせがわくんが、きらいです。はせがわくんといたら、
おもしろくないです。なにしてもへたやし、かっこわるいです。
はなたらすし、はあがたがたやし、てえとあしひょろひょろやし、
てえとあしひょろひょろやし、めえどこむいとんかわからへん。


でも、発する言葉とは裏腹に、
「はせがわくん」に対する「ぼく」の眼差しは優しさに満ちているのです。

実は、「はせがわくん」には、
生まれたときに出くわした悲しい事件がありました。


作者自身も関わったこの事件、
「はせがわくん」のような子供を2万人も生んだ企業の姿勢に対して、
作者の長年の思いを見事に表現している作品です。


はせがわくんきらいやはせがわくんきらいや
(2003/07)
長谷川 集平

詳細を見る
07:00  |  小学校低学年以上  |  EDIT  |  ↑Top
PREV  | HOME |  NEXT