2008'01.28 (Mon)

『てぶくろをかいに』

●『てぶくろをかいに』(新美 南吉作 黒井 健絵)

冷たい雪で牡丹色になった子狐の手を見て、
母狐は毛糸の手袋を買ってやろうと思います。

その夜、母狐は子狐の片手を人の手にかえ、
銅貨をにぎらせ、
かならず人間の手のほうをさしだすんだよと、
よくよく言いふくめて町へ送り出しました。

しかし、ぼうし屋さんを前にすると、
子狐は、間違えて、狐の手の方を差し出すのです。

それでも、ぼうし屋さんは狐と知りながら手袋を渡してくれます。

「人間はこわくない」と自信をつけて帰ってきた子狐。
「本当にそうかしら?」と首をかしげる母狐。

子どもの自立と成長に伴う
親の試練と当惑を考えさせられます。

子狐が人間の優しさにふれることができたのはなぜでしょう。

それは、母狐が片方の手しか変えてやらなかったら、
子狐が思わず間違えてしまったから・・・

たぶん、私たちは完璧過ぎない方が、
優しさや思いやりにふれる機会は多いのです。

手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)
(1988/03)
黒井 健、新美 南吉 他

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