2008'08.27 (Wed)

『虚空の旅人』

●『虚空の旅人』上橋 菜穂子 著http://tinyurl.com/5a3nne


前にもご紹介した上橋 菜穂子著「守人シリーズ」の第4作目(外伝)

この作品は、これまでに劣らず、登場人物たちが実に魅力的に描かれ、
ミステリー風のストーリーテーリングが巧みです。

主人公は、第1作で「精霊の守人」となり、
女用心棒バルサらに救われたチャグム皇子。

その3年後、バルサへの思慕をつのらせながらも
都で帝王学を修めた14歳のチャグムは、
新ヨゴ皇国の皇太子として厳しい現実に立ち向かいます。

他国を舞台とした陰謀劇にまきこまれても、勇気と慈悲をもって
事に臨んだチャグム皇太子が、事件の解決後に語る言葉は、感動的です。

特に、忠実な側近である星読博士シュガに対して言う次の言葉は、
著者の読者(子どもたち)へのメッセージかもしれません。

「・・・そなたの才能を、まつりごとだけにすりへらすな。
 驚きをもって異界をみるまなざしをけっしてくもらせないでくれ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まだの方は、第1作『精霊の守り人』から読まれることをお勧めします。
大人も楽しめる日本の最高級のファンタジーです。


虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)
(2001/07)
上橋 菜穂子佐竹 美保

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17:26  |  小学校高学年以上  |  EDIT  |  ↑Top

2008'08.06 (Wed)

『闇の守り人』 

●『闇の守り人』 上橋 菜穂子著

名作『精霊の守り人』続く「守り人シリーズ」第2作。(これも名作!)

過去を清算するために生まれ故郷に戻った女用心棒バルサ。

しかし過去の陰謀の闇は消えておらず、
さらなる陰謀がバルサらを飲み込んでいきます。

野間児童文芸賞新人賞・産経児童出版文化賞・ニッポン放送賞・
路傍の石文学賞などを受賞した作品。

このシリーズは、最近の日本経済新聞社なんでもランキングで
「親子で楽しめる物語」の第1位を獲得していました。

日本の大傑作ファンタジーです。


闇の守り人 (新潮文庫 う 18-3)闇の守り人 (新潮文庫 う 18-3)
(2007/06)
上橋 菜穂子

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07:00  |  小学校高学年以上  |  EDIT  |  ↑Top

2008'07.30 (Wed)

『精霊の守り人』上橋 菜穂子著

●『精霊の守り人』上橋 菜穂子著


 大人も楽しめる日本の代表的なファンタジーです。

 面白いですよー。

 ファンタジーをあまり読まない私も
 ついつい読みはまりました。

 主人公は、めっぽう強い30歳の女用心棒バルサ。
 
 新ヨゴ皇国の第二王子チャグムの母親に頼まれ、
 チャグムと2人で逃げることになりますが・・・

 野間児童文芸賞新人賞・産経児童出版文化賞・ニッポン放送賞・
 路傍の石文学賞を受賞した作品。

 シリーズ化され、いずれも傑作です。

 最近の日本経済新聞社なんでもランキングで
「親子で楽しめる物語」の第1位獲得!

精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)
(2007/03)
上橋 菜穂子

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07:00  |  小学校高学年以上  |  EDIT  |  ↑Top

2008'05.28 (Wed)

『杜子春』

●『杜子春』芥川 龍之介 (著)

唐の都に暮らす若者、杜子春は一文無し。

ある春の夕方、不思議な老人と出会い、
仙人の道をめざして旅に出た杜子春は、

人間にとって財宝や仙力よりも
大切なものを身をもって学ぶこととなります。


 ・・・・・・・・・・

「どうだな。おれの弟子になったところが、
 とても仙人にはなれはすまい」

片目すがめの老人は微笑をふくみながら言いました。

「なれません。なれませんが、しかしわたしはなれなかったことも
 かえってうれしい気がするのです」

杜子春はまだ目に涙をうかべたまま、思わず老人の手をにぎりました。

 ・・・・・・・・・・・


子どもたちに人間らしく生きるが何かを問いかける名作です。

杜子春杜子春
(2003/12)
芥川 龍之介藤川 秀之

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07:00  |  小学校高学年以上  |  EDIT  |  ↑Top

2008'03.05 (Wed)

『永井隆 平和を祈り愛に生きた医師』

●拙著『永井隆 平和を祈り愛に生きた医師』

2008年の生誕100年を記念して、永井隆博士のメッセージを
ふりかえる児童図書としては初の伝記です。

永井隆博士は心から平和を願い、平和を訴えた人です。

平和は、人を愛することからはじまるという考えをもち、
まず自分から身をもって実行するように努力しました。

あと三年の命と宣告されるほどの白血病を背負い、
さらには原爆の被害に遭いながらも、医師として被爆直後の長崎でけ
んめいに救護活動をおこないました。

原爆で夫人を失ってからも、自分が倒れて動けなくなってからは、
如己堂で本を書きました。

『長崎の鐘』『この子を残して』などは戦後の日本人に感動をあたえ、
歌や映画にもなり、日本中の人を元気づけました。

いくつかは外国でも翻訳されて永井隆博士の思いと生き方は世界中
の人びとにも知られ、感動をあたえるようになったのです。


ところで先週『永井隆』の版元である童心社の編集部の方からメールがあり、
2つの嬉しいニュースを伝えてくれました。

1.静岡県の小学生読者から電話があり、『永井隆』を読んで感動し、
  如己の会に入りたいので連絡先を教えてほしいとのこと。

  (なんという偉い小学生だろう。少なくとも著者よりも・・・)

2.『永井隆』が、今年夏の長崎県読書感想文コンクールの
  高学年の部の課題図書に選ばれたこと。

  (冬の読書感想文コンクール課題図書に選んでくださった
   北海道・佐賀県・静岡県に続き、4県目です。)

皆様、どうもありがとうございます!
この本を書いて本当に良かったです。

拙著『永井隆 平和を祈り愛に生きた医師』http://tinyurl.com/ytlddt
nagaihakase.jpg

01:00  |  小学校高学年以上  |  CM(0)  |  EDIT  |  ↑Top

2008'02.04 (Mon)

『あなたが世界を変える日』

●『あなたが世界を変える日―
 12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ』  
              (セヴァン カリス=スズキ著 学陽書房)

「死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、
 あなたは知らないでしょう。

 絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、
 あなたは知らないでしょう。

 そして、今や砂漠となってしまった場所に
 どうやって森をよみがえらせるのかあなたは知らないでしょう。
 
 どうやって直すのかわからないものを、
 こわしつづけるのはもうやめてください。」

1992年、ブラジルのリオで開かれた国連の地球環境サミットで
カナダ人の12歳の少女が、
世界各国のリーダーたちを前にわずか6分間のスピーチをしました。

その言葉は、人々の強い感動を呼び、世界中をかけめぐり、
いつしか「リオの伝説のスピーチ」と呼ばれるようになっています。

このスピーチを絵本にしたのが本書です。


あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチあなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ
(2003/07)
セヴァン カリス=スズキ

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08:25  |  小学校高学年以上  |  CM(0)  |  EDIT  |  ↑Top

2008'01.24 (Thu)

『兎の眼』

●灰谷健次郎著『兎の眼』

ゴミ焼却場のある町の小学校を舞台に、
大学を卒業したばかりの若い女性教師が直面する出来事や出逢いを通して、
児童たちと共に成長する姿を描いた感動的な作品です。

新任教師・小谷芙美先生が受け持った一年生には、
石のように押し黙ってしゃべらない「処理所の子」鉄三がいました。

どれだけ頑張っても、決して心を開かない鉄三に
小谷先生は日々打ちのめされます。

それでも、周囲のふれ合いの中で学びながら、
小谷先生は苦しみながらも鉄三と向き合っていくのです。

そして、小谷先生は次第に、
鉄三の中に隠された豊かさに気付いてきます。

それが誰の目に明らかになってきたのは、
事件が起こります。

鉄三が興味をもってやってきたハエ集めが、
なんと町の人々を救うきっかけになったのです。

人間の可能性とは何か?
真の教育とは何か?

学校と家庭の荒廃が叫ばれるなか、
今も私たちに問いかける作品です。

兎の眼 (角川文庫)兎の眼 (角川文庫)
(1998/03)
灰谷 健次郎

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07:00  |  小学校高学年以上  |  CM(0)  |  EDIT  |  ↑Top

2008'01.21 (Mon)

『銀河鉄道の夜』

●宮沢賢治作『銀河鉄道の夜』

       
父親の消息がわからず、病気の母親を持ち、
苦しい家計を支えるために姉とふたりで働くジョバンニ。

彼は毎日活版所で活字を拾い、お金を稼ぐ生活をしていました。
父親がいないために他の子供たちにいじめられる中、
幼いときから友達だったカムパネルラだけはジョバンニに優しくしました。

祭りの夜、ジョバンニは一人寂しく涙を流していると
天空の星がぼやけていき、
気がつくと親友のカンパネルラと銀河鉄道に乗っていました。

幻想的な銀河鉄道を巡る旅をつづけながら、
ジョバンニは生あるものの美しさや悲しさを知っていきます。
そして、人間の本当の幸福に向かって進むことを誓うのです。

(名場面)

ジョバンニは、ああ、と深く息をしました。

「カムパネラ、また僕たち二人きりになったねえ、
 どこまでもどこまでも一緒に行こう。
 僕はもうあのさそりのように、
 ほんとうにみんなの幸いのためならば
 僕のからだなんか百ぺん焼いてもかまわない。」

「うん、僕だってそうだ。」

カムパネラの眼にはきれいな涙がうかんでいました。

銀河鉄道の夜銀河鉄道の夜
(1982/12)
宮沢 賢治、藤城 清治 他

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07:00  |  小学校高学年以上  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  ↑Top

2008'01.11 (Fri)

『少女パレアナ』

エレナ・ポーター著『少女パレアナ』(角川書店)
        
孤児となったパレアナは気難しい叔母さんに引き取られました。

でも、かつてお父さんから教えてもらった
どんな事からでも喜ぶことを捜し出す「何でも喜ぶ」遊びで、
その頑な心を溶かしていきます。

やがてその遊びは、町全体に広がっていくのです。

読み終わった後、自分も日常生活に喜びを見つけて
明るく前向きに生きていこうと思える物語です。

少女パレアナ少女パレアナ
(1986/01)
エレナ・ポーター、村岡 花子 他

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05:00  |  小学校高学年以上  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  ↑Top

2008'01.09 (Wed)

『こども哲学』

『こども哲学』(朝日出版社 絵本で、1〜7巻あります) 

「自分って、なに?」

「良いこと、悪いことって、なに?」

「いっしょに生きるって、なに?」

自分について、人生について、世界について、
あたまいっぱいの疑問と向き合うことになった子どもたちが、
はじめの一歩をふみだすための羅針盤です。

どこかで聞いたことのある答えでお茶をにごすのではなく、
こどもと本気で語りあい、いっしょに考えてみたい。

そう願うすべてのおとなたちにも、
ぜひ手にとってほしいシリーズです。

絵本になっているので、とても読みやすい。
付録としてついている監修者の重松清さんの小話も心に染みますよ。



こども哲学―よいことと わるいことって、なに? (こども哲学)こども哲学―よいことと わるいことって、なに? (こども哲学)
(2006/05/23)
オスカー・ブルニフィエ、重松 清 他

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こども哲学―きもちって、なに? (こども哲学)こども哲学―きもちって、なに? (こども哲学)
(2006/05/23)
オスカー・ブルニフィエ、重松 清 他

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こども哲学―人生って、なに?こども哲学―人生って、なに?
(2006/09/16)
オスカー・ブルニフィエ

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